夜景撮りの課題と三脚対策

DP1,2,3 Merrillは、高い解像度と諧調豊な色表現で風景画撮影などに最適なのですが、その一方で感度が低く暗い環境下での撮影がしにくく課題である。暗い環境下だとどのような点が撮影しにくく困るのか具体的に記してみたいと思います。また、その課題解決のための工夫も記してみたいと思います。


① 少し暗い時の課題=手振れが気になる

少し暗い環境ではカメラの手振れが気になる。手振れが気になる理由を以下に記載します。

日の出や日の入り近くなどの少し暗い環境(人の目では十分見える明るさ)で、カメラを見た目と同じ明るさで撮影するため露出を上げる。露出調整方法は先に記述した通り、「レンズ絞り(F値)」「ISO感度」「電子シャッター」である。明るくするため早速調整してみる。但しこれらを個々調整したいので、カメラモード設定は「M(マニュアル)」で調整する。


A) レンズは開放=F2.8
被写界深度は浅くなるが、明るくしたいので被写界深度には目をつむりF2.8にした

B) ISO感度=400
DP1,2,3 MerrillはISO6400まで上げられるが、流石にノイズがひどく画品位として許せない。個人差があるので、自分の場合 ISO400が限界。これ以上上げるとノイズがひどくダメ(^_^;)

C) シャッター速度 
A,Bを調整しそして最後にシャッター速度で明るさ調整する。シャッター速度は高速シャッター速度だと暗くなり、低速シャッター速度だと明るくなる。なので「① 少し暗い時の環境」でまずは背面液晶で被写体が見えるようにシャッター速度を遅くする。適正な明るさは↓の適正露出値が0になるようにする。0になるようにA),B)を固定にしたうえでC)を変えてみる。

この写真は、蛍光灯下の部屋の明るさだけど、マニュアルモードで

A) F値=2.8
B) ISO=100
にして、シャッター速度を変えながら適正露出値=±0になるようにしたもの。
この写真を撮影した蛍光灯下の部屋の明るさでは、シャッター速度が1/15sであった。

なんだ、それで何が問題なのさ、、と思われるかも知れないが、「手振れ」が気になるのである。撮影したカメラは焦点距離f=45mm(35mm換算)のレンズを持つDP2 Merrillである。一般的に手振れしない「シャッター速度=1/焦点距離」と言われているので、焦点距離45mmのカメラでは1/45s以上高速シャッターでないと手振れが発生しちゃうのです。これはどんなに手振れしないよう脇を固め、どこかに寄りかかってなど、、工夫したとしてもです。(工夫しなければもっと高速シャッタにしなければならない)

ということは、DP2 Merrillは蛍光灯の部屋の中ぐらいの明るさでも手持ちすると手振れ起きちゃうぐらいの感度悪いカメラなんですお!太陽下の屋外の明るさなら余裕で大丈夫なんですが。。。


★今時のコンデジなら「手振れ補正」機能はついてるでしょう?
と思ってしまいます。感度悪いならシャッタ速度遅くして明るくしたくなるのだから、手振れ発生しないようせめて手振れ補正を入れてくれればと思います。手振れ補正機能の効果は最低でも2~3絞り分は効果ありと言われてる。DP2 Merrillは1/45sが、3絞りは8倍だから8/45sまでシャッター速度を遅くすることが出来る(計算上)。なので 1/15s =3/45s < 8/45sなので手振れ補正機能があれば蛍光灯室内では手持ちで撮影しても手振れが気にならないことになるやん。だけども、DP1,2,3 Merrillシリーズはとにかく手振れ補正機能がないのだから、使う上で工夫するしかないのだ。


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対策1: 三脚使う=王道
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蛍光灯下の部屋の明るさぐらい手持ち出来ないなら、屋外の森の中とか曇天とか朝焼け夕焼け前後などうす暗いところは当然手持ちはブレが気になり危険と思った方が良いというカメラです。で、対策1に登場してくるのは、王道の三脚です。三脚と言うと、「重い」「でかい」「持ち運び大変」などがありお気軽さからどんどんほど遠くなりがちなものだよね。

せっかく、コンデジのような手軽さのカメラなのに。。。

で、少しでもお気軽な三脚はないものか。。と探し回り見つけたのが以下です

これはJOBYマイクロスタンドというものです。



三脚はMerrillのボディよりも小さく、ボディと一体化となる。

これなら、本体にくっつけたまま持ち運び可能だし手持ち撮影も三脚くっつけたまま出来るし、三脚必要なときにどこかに設置台があればそこに三脚ごと設置し撮影すれば手振れは起きない。が、室内ならそんな都合良くの設置台なども部屋の中の物でまかなえるやろうが、屋外の場合そんな都合の良くJOBYマイクロスタンドを設置する台などあるかと言えば??でしょう。運よくあるかも知れないし、、ない場合の方が多いよな。。

そこで第二の三脚対策はこれだ!


これは三脚の概念を変えてしまった凄い商品なのだ。1秒で足が出せて1秒で折りたためるって本当なんですよ。スライドして足が慎重するのだけど、そこをワンタッチ1秒で引き伸ばしたり元に戻せるようにしたところは特許ものでしょう。もちろん軽くて持ち運びしやすいんだけど、設置するのもめんどくさかった三脚の難点を一気に改善してしまいました。これなら、ちょっとしたトートバッグのようなものにコンデジMerrillと三脚入れて屋外に撮影行けますぜい♪

三脚の使い方


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対策2: 三脚使う+ビデオライト
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1/焦点距離 以下のシャッター速度を使うような暗い環境では、三脚を使う。なるべくコンデジの良さいを活かすためお気軽な三脚をさがし使う!が対策1でした。しかし、三脚使っても撮影出来ない環境がありまする。それは、「背面液晶に撮影被写体が映らない」ぐらい暗い環境の時。撮影するためのフレーミングや、フォーカスなどの撮影前確認をしたいのに背面液晶が暗すぎて何もうつらないのでは確認のしようがない。。目では見えてるのにカメラを通すと(背面液晶に)表示されない。。

ということで、困るのである。そんな時は諦めると言ってしまっては終わりだよな(^_^;)ここで、フレーミングだけなら、光学ビューファインダーとりつけるというのも手だてになるのだけれど、暗がり対策の中で光学ビューファインダーはお奨めできません。理由は、フォーカス合わせが光学ビューファインダーでは出来ないからです。つまり、DP1,2,3 Merrillにとりつけられる光学ビューファインダーはカメラ本体と光学的にも電気的にも何の連携もしないただのファインダーですので、フォーカスがあっているかどうかなどの結果は少しもわかりません。光学ファインダーでたとえフレーミングが出来たところで、光学ファインダーではフォーカス調整出来ない。「オートフォーカス」使えばいいじゃんと思うかも知れないけど、残念なことに今課題にしてるのは暗い環境での撮影である。それも背面液晶にうつらないぐらい暗い環境なのだ。やってみればわかりますが、そんな暗い環境では、オートフォーカスなど合わずフォーカス調整できませんと赤枠が表示されます。たまに誤動作して緑枠(つまりフォーカス合ったよ)になりますが、それは愛嬌の誤動作です。問題にしてるような暗がりでは間違いなくオートフォーカスは合わないです。それでも撮影したいものがあるんだとするならのお助けは「ビデオライト」など照明機具を使うかなと。

もちろんビデオライト使って良い環境の場合においてだよ。ビデオライトを使い被写体を照らし背面液晶でフォーカス調整がとれたなら、ビデオライトを消す。そして、適正露出になるシャッター速度で三脚を使った上でシャッター押して撮影するだ。

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対策3: 三脚使い+フォーカス無限遠
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対策2ではビデオライト等のライティングを強制的に行い、ピンと合わせしてから撮影する提案でした。が、しかしビデオライトなどのライティングしてはいけない環境ではこの手は使えない。また、たとえライティングしても良い環境であっても被写体がビデオライト等の光が届かないぐらい遠方にある場合もライティング出来ない。たとえば、星空撮影や花火撮影などだ。背面液晶には暗くて何も表示されない環境だ。

このような場合は、仕方ないので最後の手として、三脚使い、適度な遅いシャッター速度にする。たとえば1秒以上など。そして、試し撮りして再生画をみて適正露出になるようにシャッター速度を変えて決める。こうしてほぼほぼ液晶画面に再生画が表示されるようになれば、後はマニュアルでフォーカス調整をしては撮影し再生画で確認するを繰り返す。ただ、無限遠設定で良い写体(星空や花火など)の場合、DP1,2,3 Merrillには良い方法がある。

★手っ取り早くフォーカス調整を無限遠にする方法★

1) 電源を一度切る

2) 電源を入れる

3) フォーカスをマニュアルにする

こうすることで「無限遠」設定になります。電源投入後マニュアルフォーカスにする時の初期値が「無限遠」であるので、これで手っとり早く無限遠設定が出来る。こいつは便利で使える。


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