(Auto)Exposureの知識

露出(明るさ)調整は、以下の機能が関係しておりこれらの掛け合わせで明るさが変わる。但し、露出にかかわる機能であっても、機能用途が露出以外にあるためそれらを鑑みたうえで露出を決めていく必要がある。


露出調整法1) レンズの絞り F値
DP1,2,3の場合レンズの絞り値は
F2.8 F3.2 F3.5 F4.0 F4.5 F5.0 F5.6 F6.3 F7.1 F8.0 F9.0 F10 F11 F13 F14 F16

"F値が√2=1.41倍となるごとに明るさは半分となる"
ということを覚えておこう。このようにF値は明るさ=露出に関係しているが一方で

F値が小さい -- 被写界深度が浅い
F値が大きい -- 被写界深度が深い
という効果がある被写界深度とはピントの合う範囲

露出調整法2) シャッター速度

ImageSensorに光を当てている「時間」を制御し明るさ(露出)を調整する。シャッターには機械的シャッター(メカシャッター)と電子式シャッターと2通りの方法がある。いずれにしたって、短時間光をあてれば暗くなり、長い時間光をあてれば明るくなる。DP1,2,3 Merrillでは以下の範囲でシャッター速度が準備されている。

露出:       暗い--------------明るい= 動いている被写体がぼやける

シャッター速度 1/2000s ------------- 30s=動いている被写体がぼやけない

★一方でシャッター速度の効果は動いているものに対する「ブレ」にあらわれる。画でみた方がわかりやすいので写真画で示す

◎低速シャッタ効果=水しぶき(動いている被写体)がぼやけている

◎高速シャッター効果=水しぶき(動いている被写体)がぼやけてない

露出調整法3)  ISO感度で明るさを調整する

先のレンズ絞り値とシャッター速度による露光時間によりImageSensorに与えられる光量は決定されます。ImageSensorは光量に対応し出力となる電気信号を生成します。ISO感度とは、ImageSensorの出力信号に対する増幅度合いを言います。
・ImageSensorの感度とISO感度とS/N
ImageSensorに照射される光量が同じでも、ImageSensorの光⇒電気信号への変換効率が良いと多くの出力信号が生成できます。このことを感度の良いImageSensorと言います。ImageSensorとして感度を良くする技術は日々検討開発されており、オンチップレンズや裏面照射(BSI)や画素サイズを大きくするなど各種感度アップ技術を使っています。一方でそのImageSensorの出力信号を電気的に増幅しISO感度は上げます。回路規模や消費電力などが許されるなら技術的にはどれだけでもISO感度を上げることが可能ですが、実際にはある範囲までしかISO感度は上げられないようになってます。何故かと言うと、ISO感度を上げると「ノイズ」がひどくなるからです。ノイズがひどい画は品位が悪く使えないので各社カメラグレードで品位規格設けてあり、そのノイズ範囲に収まるまではISO感度を上げられるようになってます。さらに、ImageSensor感度が良いものは、感度が悪いImageSensorよりもS/Nが良いので(ノイズは一緒でも信号成分が多いので)、大きなISO感度までカメラは出せるようになってます。例えば、ソニーのα7SではImageSensorの感度がものすごく良いため、カメラとしてのISO感度は409600というとんでもなく大きな値まで許してます。そのため、目でも見えない被写体を見た目以上の明るさで撮像することが可能となり今まで撮れなかったものが撮れるカメラとなります。

あっそうそう、ちなみにDP1,2,3 MerrillはISO感度最大が6400です。そうなんですDP1,2,3 Merrilは感度が低く夜景撮りや高速シャッターを必要とする動きの激しい被写体には向かないカメラです。(高速シャッターにすると短い露光時間で動画ボケは抑えられますが、同時にImageSensorに照射される信号量が減るため暗くなります)


以上が代表的なカメラでの明るさ調整をするための制御項目です

まとめ
・レンズ絞り(被写界深度も変わる)

・シャッター―速度(動画ぼけが変わる)

・ISO感度(ノイズが変わる)

括弧は、その機能を使うと同時に変わるカメラ特性項目です。

です。


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